・テント泊で夜はどう過ごすのかな?
・星を見たらどんな感じなんだろう?
・裏旭野営指定地で星空を撮影してみました!
・全く光源がないので、すごく星が見えます!
・朝焼けも綺麗ですよ!
深夜の星空写真撮影
裏旭野営指定地の夜は更けていきますが、今回の登山でも深夜に目覚ましをセットし、星景写真撮影に挑戦してみます。さすがに長男を起こすのはしのびないので、ソロで撮影に臨みます。
撮影道具は、以前ご紹介した
PENTAX KP
そしてレンズは、
smc PENTAX-DA 18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR
です。レンズは本当はもっと広角で、F値の小さなものが欲しいのですが、テント泊装備の導入に散財したので、しばらくはこのレンズで我慢するつもりです。
このカメラ&レンズに、アストロトレーサーをセットし、三脚を使って撮影を行います。
山中での星景撮影は、黒岳での小屋泊以来2回目です。全然初心者の域を出ていないのですが、前回は雲台を忘れてしまう、といったちょっと致命的なミスをやってしまったので、今回は忘れ物には注意をして荷物準備をしました。
今回の撮影
裏旭野営指定地は、東は熊が岳、西は旭岳に囲まれ、その間が開けた空間となっています。
深夜1時に起床し、テントの外に出ますが、8月上旬にも関わらず、めっちゃ寒いです。これくらいの気温を予想して、ダウンの上着(袖なし)を持ってきましたが、それだけでは長時間は厳しいかな、という感じです。
雨は降っていないものの、雲がかかり、星空写真の撮影には今ひとつな条件でしたが、頑張って撮影してみます。
それにしても、星空のすごいこと!
雲があっても、それを突き抜けて星が輝いています。周囲に全く光源がないので、異常なくらいの数の星が見えます。
黒岳でも驚きましたが、裏旭の星空は、驚きを遥かに通り越して、まさに感動しました。
東方面の空
撮影条件はよろしくないのですが、準備に取り掛かり、ターゲットとしたのは、東側の空でした。
どう見ても金星としか思えない、超明るい星が目立っていました。
金星というと、夕方、明け方に輝く星、というイメージが強いですが、深夜にも出ているんですね。この歳になるまで知りませんでした。
ちなみに、国立天文台のHPに「今日のほしぞら」というページがあり、そこで、ある日時における星空を確かめることができます。
ここで当日の状況を確認すると、やはり東の空には、金星がはっきりと現れています。
東の空に輝く金星
この日は夜になっても雲がかかり、モヤった感じになっています。
しかし、雲の合間から見える星空は圧巻で、見える星の数、そしてそれぞれの輝きは下界にはないものです。
写真にもはっきりと金星が写っていますが、ここまで明るい金星は見たことがありません。
そして、金星の右上方向にはやや明るい星が集まっているポイントがあります。
これは先ほどの国立天文台HPで確認すると、プレアデス星団、「すばる」だと分かりました。
すばる、というと冬のイメージがあります。私はこれまで、しっかりと見たことはなく、ほとんど初めてですが、美しい星団ですね。何と申しましょうか、キリリとした美しさを感じます。
写真の撮影能力が低いので若干ボケ気味、また現像技術も低くあまりクリアにはなっていませんが、ご容赦願います。
天の川を捉える
東の空から、南に目を転じますと天の川が見えます。この日は月が出ている日で、この時間帯は南西の空に沈みかけという状況なので、少し空が明るい感じでした。
そんなこともあり、写真ではあまりクリアには写っていませんが、目視では結構よく天の川が見えていました。
撮影技術を高めて、納得いく星空写真を撮れるようになりたいです!
早朝のモルゲンロート
熊が岳の姿
星空撮影後、再び眠りにつき、明け方にテントから外に出て様子を伺ってみると、雲間に光が差し込んでいました。
この日の、日の出時刻は4時半くらいです。
モルゲンロート、というよりはモルゲンゴールドのような色合いですが、太陽の光が雲に反射して美しく、神秘的な雰囲気を出しています。
旭岳の姿
西に目を転じると、旭岳の威容がくっきり。こちらはちょっとモルゲンロートらしい色合いになっています。
写真ではっきり分かりますが、雪渓がこのようにドドーンとあります。
前日は山頂から下り、ここを歩いて降りてきたことになります。写真で言うと、左側の方が登山道となっていて、写真左下方向に一直線に降っていったことになります。
雪渓の壮大な規模感を感じとっていただけるでしょうか?
この後、よく見ると山頂に人の姿が見えました。
多分、ご来光を見に、暗いうちに、この野営指定地から登って行った人なのでしょう。
山頂から眺めるご来光。とても魅力的ですね。いつかチャレンジしてみたいです!
まとめ
裏旭野営指定地での夜は、このようにして明けていきました。
山中でのテント泊は、想像以上にエキサイティングで楽しく、病みつきになりそうです。
やはり、普段の生活からの開放感や山中という特別なロケーションがそうした気持ちを呼び起こすのでしょう。
今回気づいたことをまとめておきたいと思います。
- 夜は寒い!
やはり2000m級の山中でのテント泊なので、8月であっても、夜は相当冷えました。
耐えられない、ということはないのですが、星空写真撮影など夜間活動をする場合、ダウンなどの防寒着はマストです。
- 夜は暗い!
これも当たり前ですが、裏旭のような場所では、夜は完全に真っ暗になります。月明かりがあれば多少の明るさはあるかもしれませんが、何らかの灯は絶対に必要になります。私は、ブラックダイヤモンドのヘッドランプを愛用しています!
・天文薄明に注意
太陽の力は偉大です。なので、日の入の後や日の出の前は、太陽の力で空が明るくなります。
明け方は日の出の2時間くらい前から空が明るくなってきます。そうなると、星空撮影には向かなくなってくるので、日の出時間を確認して、撮影時間を考える必要があります。