・大雪山でテント泊したいけど、どこでできるのかなー
・実際のテント泊ってどんな感じなのかなぁ?
・テント泊の予行演習を終えて、初の実践です。
・場所は大雪山系旭岳の裏旭野営指定地(裏旭キャンプ指定地)にしました!
・本格的な場所でしたが、何とか子連れテント泊できました!
今回の山行計画
前回、テント泊の予行演習を大雪山系旭岳で実践しました。
そして、今回はいよいよ山中での本格的テント泊にチャレンジしていきます。
そこで、問題になるのは、いったいどこでテント泊をすべきか?ということです。
いつものように、子連れチャレンジを考えているので、ロープウェイが利用できるなど、登山そのものの
負担は少ない場所、そして初テント泊ということもあり、山中では1泊でいけるところが希望です。
こうした希望にマッチするところはどこか?、こちらのHPの情報を参考にすると、
大雪山系には、12の野営指定地があります。
このうち、ロープウェイを使って行けるのは、
- 黒岳
- 白雲岳
- 裏旭
あたりになります。
行きやすさや設備の充実といった面からは、黒岳が第一候補となります。
しかし、今回は敢えて、前回チャレンジした旭岳の向こう側にある
「裏旭野営指定地」を目指すことにします。
裏旭野営指定地はどんなところ?
裏旭野営指定地、裏旭キャンプ指定地とも呼ばれますが、旭岳山頂をお鉢平方面へ下っていったところにあります。
下りだと30分くらいでしょうか。
ここの斜面はかなりの傾斜になっていて、足元はザレているのでかなり滑ります。
また、反対に登る時は「超」のつくい急登で、体力を消耗します。
トイレ・水場情報
- 管理人なし
- トイレなし
- 炊事場なし
という具合で何もないテント場です。
初心者がテント泊初体験する場所としては、少々厳しいかもしれませんが、大雪山系のテント場は基本こんな感じです。そんな中、黒岳は管理人常駐でバイオトイレがありますので、設備面の充実を求める場合は、そちらがオススメです。
裏旭は、上の写真のように、石積みの風除けがあるテントサイト的な場所が10箇所程度作られていて、そこにテント設営する感じになっています。
管理人さんや建物といったものはないので、場所の確保は先着順ということになります。人で溢れかえるということはあまりないと思われますが、夏場の混雑する時期は若干注意が必要です。
また、水場は旭岳からの急斜面に雪渓があり、8月中旬頃までは、この雪渓から雪解け水が川となって流れています。上の写真だと、左側5mくらいのところに流れがあります。
この川は豊富な流れで水は汲みやすいのですが、8月中旬の雪渓が小さくなる時期には、雪解けがなくなる時間帯、夜から朝にかけては水が枯れることがあります。
日中の気温が上がる時間帯になると、再び雪解けが始まり、流れも復活しますが、時間帯によっては水が枯れることがあるということは覚えておいた方が良いと思います。
また、トイレやトイレのための簡易なスペースはありません。携帯トイレの持参は必須です。携帯トイレをつかうときは周りの様子をうかがいながら少し離れたところに移動して実行するのが良いかもしれません。
いざ旭岳へ!
2020年8月1日、テント泊チャレンジを目指し、再び旭岳に向かいます。
今回も、長男と二人での登山となります。
前回登山の記憶も新しいうちに再び同じ山に登ることになったので、気持ち的には若干の余裕を持って挑戦できそうです。
前回登山の経験を踏まえてペース配分
ロープウェイを使い、朝8時30分ころ登山を開始。
3週間前にも旭岳ピストンをしましたが、今回もその時と同じような天候で空模様は今ひとつです。
雲が立ち込め、時折日がさすといった感じで、夜中や翌日の天候の変化が気になるところです。
ロープウェイから上っていく登山道からの眺めも、前回同様、雲に覆われています。
幸いにして雨が降る気配はあまりないのですが、天候の回復を祈りながら、歩を進め、姿見の池から、旭岳の勇姿を撮影しました。この日は池への旭岳の写り込みがすごく、これまでにない写真となりました。
特に、噴煙のところはクッキリ映っていると思いますが、いかがでしょうか!
未知なる頂上の向こう側へ
前回の経験を活かして、先々を予想しながら登っていきますが、一つ大きな問題が!
荷物がとても重い!
テント泊装備をパッキングして山を登るのは今回が初めてです。ザックの重さは計っていませんが、かなりの重量になっているはずで、その重さは足に来る状態になっていました。
何と言えば伝わるのでしょうか。背中のザックの重さが両足にのしかかり、足を上げるのが辛いといった状況です。これは人生初、登山経験で初の感覚でした。このため、疲れやすく、すぐ休憩をとりたくなり、ペースが上がらないという状態になりました。
また、重さが足にダイレクトに来るせいか、足の裏がかなり痛くなりました。登山靴の底が硬いものが上級者向けとされていますが、その理由が分かった気がします。
そんなこんなで、標準ペースよりもスローなペースで、ゆっくりと登っていきます。
私の荷物も多いのですが、長男の荷物もかなり重いようで、バテ気味です。
旭岳は天候が変わりやすく、前回も途中で晴れたりしましたが、今回も8合目あたりは雲が晴れて、山頂が見えました。この調子でいけば良いのですが、この辺りはすぐにガスってきますので、気が抜けません。
写真の折り返し地点は、9合目を越えて山頂に向かう途中で、偽金庫岩や金庫岩があるあたりです。
息子がレインウェアを着ていますが、山頂に近づき、気温が下がってきたので、防寒対策を行い、最後の急登に挑みます。
無事山頂に到着しました。13時30分頃に着いたので、登り始めから約5時間の超スローペースとなりました。
荷物が重いということがこんなに影響してくるとは思わなかったので、以後、気をつけないといけませね。
そして、山頂の辺りは例によって着く直前くらいからガスってきました。
旭岳の山頂は、なかなか晴れていることがないのですが、今回もガスが立ち込める中、昼食のカップラーメンを食べるという状況です。
ついに裏旭野営指定地に!
遅い昼食の後、旭岳山頂の向こう側へ降りていきます。
そこは私自身にとって未踏の地。
幼い頃から、その先はどうなっているのか、と想像を巡らせていた未知なるエリアです。ついに、そこへ長男とともに、チャレンジしていきます。まさに感無量、このような機会を得ることができ、全てに感謝です。
裏旭方面の斜面へ
山頂から裏旭方面へは、しばらくなだらかな斜面を下っていきます。相変わらずガスりまくっていますが、お花が咲いていたりして、楽な気持ちで歩いて行けます。しかし、しばらく歩くと急に様相が変わります。
下り斜面の角度がキツくなり、しかも、足元はザレていて極端に滑ります。
歩くスピードをコントロールしないと、スッテンコロリンと転んでしまいます。
冗談ではなく、いとも簡単に尻餅をついてします、そのような急傾斜です。ここは注意が必要ですね。
転ばないよう慎重に下っていきますが、その斜面に、これまた急に雪渓があらわれます。
8月1日でも、こんな感じで雪が残っています。
ここまでの残雪は予想していなかったので、アイゼンなどの装備は持ってきていません。急坂でもあり、足元が気になりますが、我ら親子は北海道出身。
これくらいの積雪は何ともありません!登山者が雪を踏み固めていることもあり、さほど滑ることなく、順調に下っていきます!
この雪渓はかなり巨大で、行けども行けども雪が続きます。
8月なのに、こんなに雪があるなんて、さすが大雪山です。こうした景色にも感動を覚えます。
結局、この大雪渓は、急斜面が終わるあたりまで続き、雪渓の終了とともに、平坦な地形に変わりました。
キャンプ場到着
旭岳山頂からの急激な下りが一段落した後は、しばらく平坦な道を歩きます。
右手には雪渓からの雪解け水が川となり流れています。
天候はガスっていまいちですが、ここでは、まだまだ高山植物が咲いており、目を楽しませてくれます。
こんな景色を楽しみながら歩いているうちに、目的の裏旭野営指定地に到着しました。
登山道からも見える、ほど近い場所に野営地はあります。
ガスの中に佇む石積みにはどことなく幻想的な雰囲気が漂っています。
テント設営と夕食
テント場には15時頃に到着しました。旭岳山頂が13時半頃に到着で、その後昼食をし、14時頃行動開始したので、1時間弱で到着した計算になります。
天候が良くないため、雨が降らないうちにということで、その後急いでテント設営をし、夕食タイムとなりました。慌てていたこともあり、余裕がなく写真は撮ることができませんでした。
天候が回復したら、夜には星景写真を撮る予定だったので、夕食後はあっという間に爆睡し、Day1は更けていきました。
まとめ
このようにテント泊1日目は終了しましたが、慌ててしまい、肝心なテント設営の写真を撮り忘れてしまいました。
翌朝には撮影しているので、改めて紹介しますが、今思うと、よほど焦っていたんだと思います。
皆様にお伝えしたいまとめは次のとおりです!
- テント泊は荷物が多くなり、登山感覚がいつもと異なるので注意!
- 裏旭野営指定地は、基本何の設備もない
- 旭岳山頂からは1時間程度で到着
- 8月上旬でも山頂からの下り道に大雪渓あり