・いきなりテント泊、って大丈夫かな?
・テントの設営って難しくない?
・テント泊の段取りがよく分からなくて不安
・旭岳って、初心者も登れるかな?
・山行の前に、テント設営などの確認のため、キャンプ場などでの練習をお勧め!
・あらかじめ、一通り体験しておくことで、山行中に慌てることが少なくなります。
・それに、実際やってみないと分からないこと、気が付かないことが多いですよ!
・旭岳登山のポイントも最後にまとめてます!
テント泊予行演習
(前回)
いよいよテント泊の実践へ
前回までで、主要な装備が整い、いよいよテント泊実践の段階に入ってきました。
しかし、私、何事にも慎重な性格なので、いきなり山中で実践はちょっと危険と考え、まずは平地でトレーニングをしてみたいと考えました。
事前に自宅内などでもテントの組み立て練習はしていましたが、実際に山中で泊まるとなると、準備なしでは不安です。
そこで、日帰り登山の前の前泊に、テント泊の実践演習をするプランを立てることにしました。
演習の場所選び
そうして、登山前にキャンプのできる場所を探し出しましたが、すぐにとてもいい場所を発見しました。
大雪山系旭岳の麓にある、旭岳青少年野営場です!
このキャンプ場は、旭岳の登山口、旭岳温泉にあり、ロープウェイ乗り場にも近く、登山の前泊場所としてはうってつけです。また、料金も格安で1泊500円です。
ここでテント設営方法を再確認した上で、山に入るという順序を踏むことにします。
いざ、旭岳青少年野営場へ!!
旭岳青少年野営場の特徴
このキャンプ場は、ロープウェイ乗り場にも近いうえに、広々としており、お試しテント泊にはうってつけの場所です。
焚き火は禁止ですが、炊事棟がとても綺麗で、気持ち良いです。
ということで、ここを目的地に設定し、2020年7月11日、自宅を出発し、キャンプ場へ向かいました。
そして、今回も子連れ登山で、長男としては2回目となる旭岳登頂を目指すことにし、体力面を考えて、
行程は山頂ピストンにする計画としました。
初の幕営
夕方、キャンプ場に到着しましたが、かなり空いていて、設営場所はほぼ選び放題でした。
雨が若干降っていたので、水たまりを避け、テント設営することにしました。
テント設営は、事前に確認した方法で進めましたが、いつも難しいのは、
「ペグ打ち」と「張り綱」です。
今回の場合、下が砂地なのでペグが緩く刺さってしまい、上にのせる重りがわりの石もなかったため、ペグに角度をつけて打ち付けることでしのぎました。
また、張り綱には、自在金具がついていて、これで張り具合を調整するのですが、この使い方もよく分からず、苦労しました。
自在金具の使い方については、別途記事をアップしたいと思います。
夕食、そして寝心地は
この写真の後側にある建物が炊事棟です。
広い上に綺麗で、気持ちの良いスペースでした。
夕食は、ここでメスティンを使ってお米を炊き、
レトルトカレーを温めて、カレーライスにしました。トッピングで粗挽きソーセージもプラスしています。
レトルトカレーは、初テント泊を盛り上げるため、セブンイレブンの高級レトルト、
「金のビーフカレー」にして、息子と二人で堪能しました。このカレー、マジで美味しいのでお勧めです。
夕食後、早々に眠りに入りましたが、キャンプ場はかなり虫が飛んでいて、テント内に侵入していたので、蚊取線香を外で焚きましたが、その匂いがテント内に立ち込め、ちょっと臭い状況になりました。
すぐに眠りに落ちたのですが、夜中に結構な雨が降り、テント泊における雨の不気味さを早速体験しました。
明かりのない中で、雨音は実際の音よりも大きく聞こえ、ものすごい大雨が降っているような印象になります。そして、雨の量が多くなったり、少なくなったり変化することも夜中にはとても気になりました。
途中で何度か起きてそのようなことを感じましたが、疲れていたので、結局、すぐに眠りに落ち、気づいたら、もう朝となっていました。
翌日、旭岳登山へ!
行程について
翌日は雨上がりの朝となり、天候の崩れが気になりましたが、今回は山頂までのピストン登山にするので、とりあえず行けるところまで行くことにしました。
私本人は、既に何回も旭岳登頂を達成していますが、長男は今回初めて。
しかも、拙い登山経験ということで、子供の体調や体力を最優先に、慎重に登山を進めることにします。
ロープウェイから姿見の池へ
天候はイマイチ冴えませんが、この日は7月の中旬で、大雪山ではお花が盛りの時期です!
ロープウェイを降りた後、姿見の池までに登山道でも、チングルマがいい感じで咲いていました。
こんなに綺麗に咲いているチングルマを目にするのは、初めてだったので私も大変感動しました。
お花に囲まれながら、2291mの頂上目指して、歩を進めていきます。
雨はあがったものの、ガスが立ち込め展望はよくありませんが、
「雨降ってないだけで儲けもの!」という気持ちでチャレンジしようと話しながら登っていきます。
姿見の池から山頂へ
姿見の池の後は、大きな岩がゴロゴロする急登になります。
この辺りは、黒岳や樽前山と異なる山容で、浮石に足を取られないように、注意が必要だったり、心身ともに消耗します。
息子もこうした厳しい登山道は慣れていないので、かなり疲れたみたいです。
結構、姿見の池から遠いんですよね。この6合目ポイント。大人の私も結構へばりました。
幸い、雨は降っておらず、薄着で登山OKな感じでした。
6合目からも、同じような道のりが続きます。
徐々に岩のサイズが小さくなっている気もしますが、それ以上に急登が続き、まだ登るのぉ〜、と思わずため息をついてしまいます。
山頂に向かって左側には、噴気孔から煙が出ているのですが、この日はガスっていて、よく見えない中、ひたすら登り続けるのは、精神的に堪えます。
なんだかんだで、やっと8合目まで来ました。
この辺まで登ってくると、土の色が赤茶色に変わってきます。そして、岩の大きさはかなり小さくなり、歩きやすくなってきます。
そのかわり、風が強くなる場所でもあり、天候急変もしばしば起こります。
この日も、写真のようにガスが立ち込めてきて、若干肌寒さを感じる状況となってきました。
山頂方向を見ても、ガスが漂うばかりで、山頂は全く確認できません。
やはり、山頂を直接目で確認できると、「うおっしゃー!」と気合が入るのですが、見えなければモチベーションもイマイチあがってきませんね。
なんとかかんとか、9合目まで登ってきました。
ここからは岩場というよりは、ザレ場となり、登山道はこれまでの一直線から大きく迂回し、金庫岩を眺めながら、山頂直前の最後の急登を攻めていくことになります。
この岩が有名な金庫岩です。ここの手前に、これまた有名な”ニセ金庫岩”があります。
普通に登り降りしている分には間違うことはないと思いますが、視界不良となると危ういですね。
岩を目印にしていると、コースを誤る危険は確かにありそうです。
今後のために、要注意ですね!
そして山頂へ!
ついに、やっとのことで山頂に到着しました!
しかーし、やはりガスっていて360度、展望なしという盛り上がりのない中ではありましたが、息子にとっては悪天候では初めて、2回目となる旭岳登頂となりました。
私もそうですが、今では旭岳初登頂は細部は忘れたものの、強烈なインパクトとして、頭そして体に刻み込まれています。息子にとっては、厳しい経験だったと思いますが、思い出として長く残ってくれればいいなと思っています。
下りになると、天候が徐々に回復してきて眺望も良くなってきました。
山頂ではガスっていても、下りは天気いい、って登山ではよくありますね。
姿見の池も、前日は視界不良でしたが、この日はそこそこの眺め。記念にパチリと撮りました。
まとめ
前泊でテント泊を経験し、その後、北海道最高峰の旭岳を親子で攻略しました。
この経験を踏まえて、次回、ついに山中テント泊を決行します!
次も親子で行くか、子供と要相談ですね!
旭岳登山のポイント
- 初心者はロープウェイの利用をおすすめ
- ロープウェイを降り、姿見の池までは緩い登り、展望台直前に急登あり
- 姿見の池展望台は格好の写真撮影ポイント。ベンチもあり休憩可能
- 6合目、7合目、8合目、9合名にはそれぞれ標識が設置されており、現在が確認できる。
- 標識近辺にはベンチ等はなく、岩などを利用して休憩できる
- 8合目までは急登、そして岩場が続き、歩きにくい
- 8合目からは岩のサイズが小さくなり、土の色が赤茶けてくる。また登りの傾斜が若干緩くなる
- 8合目から9合目にかけては強風ポイント。天候急変もあるので注意が必要
- 9合目を過ぎると登山道が折り返し。金庫岩と偽金庫岩がある
- 頂上前に最後の急登