【脱初心者】白雲岳への縦走!北海岳からテント場へ向かう《Day1-part2》

白雲岳避難小屋
目次

北海岳の先へ!

北海岳から白雲岳へ

前回
黒岳経由で北海岳まで進んできた私、パパンゴと長男の登山チーム。
北海岳から先は完全に未踏の地です。分岐点からの登山道を下っていきます。

この下り坂は、かなり緩やかで、足にきていた私たちにとっては助かる登山道でした。そのまま下り続けていくと、平坦な道に変わります。そして、そこからは、起伏のない道がひたすら続いていきます。登山というよりは散歩のような感覚でどんどん進んでいきます。

この辺り、実は風景写真をあまり撮っていません。それは、焦っていたからです

時間は既に16時を過ぎており、いくら7月とはいえ、到着時間には辺りが暗くなることも予想される状況となっていました。北海岳までの登りでかなり時間をロスしたことが原因です。やばいなぁ、そんな気持ちを抱えながら、懸命に歩いていました。

咲きほこる高山植物、最高のお花畑

そんな中、ところどころで登山道の脇にお花畑が広がります。

これがとても心に沁みる美しさで、急いでいるにも関わらず、思わず歩みを止めてしまいました。

チングルマの花畑
チングルマの花畑

チングルマのお花畑です。黒岳周辺にもチングルマは群生していましたが、ここは他の種類の花と咲き乱れており、一際美しい場所でした。

お花畑遠景
お花畑遠景

平坦な場所なので、お花畑にも奥行きがあって素敵です。思わず歩みを止めて、写真撮影に熱が入ります。

お花の名前が今ひとつ分からないので、自信がないのですが、まず、これはお馴染みのチングルマですね。

チングルマ
チングルマ

そして、これはイワヒゲでしょうか?白いお花で、少し可憐な感じがしますね。

イワヒゲ?
イワヒゲ?

これはエゾノツガザクラでしょうか?丸い形が可愛いですね。

エゾノツガザクラ?
エゾノツガザクラ?

こうした花々に見とれて写真を撮っている間に、どんどん時間が過ぎていきます。もっと観察を続けたいところですが、子供に急かされて、歩みを再開します。

白雲岳に迫る!

お花畑を離れ、平坦な道をしばらく進んでいくと、白雲岳の麓にさしかかります。ここから登山道は山を巻いて登っていく道に変わります。

登山道は徐々に岩場となっていきます。この岩場には大きな雪渓が残っていて、ここを横断していく道がついています。

雪渓を越え、更に岩場を登っていくと、やっと白雲岳分岐に到着です。この分岐点は、私たちが通ってきた北海岳ルートと赤岳緑岳ルートが交差するポイントになります。

前回ご紹介した白雲だけに至る3ルートのうち銀泉台ルートはこちらの道になります。

この分岐点に到着した時間は、午後5時20分です。残り距離を確認しながら進んできましたが、やはり荷物の重さもあり、想像以上にペースはスローとなってしまいました。

白雲岳分岐
白雲岳分岐

そんな訳で、今回のクライマックス、白雲岳は翌日に回して、まずはテント場に急ぎたいと思います。白雲岳は、この分岐から40分ほどで到着するようですが、体力的にも時間的にも厳しい状況なので、致し方ありません。

白雲岳と思っていた山
白雲岳と思っていた山

この写真は分岐点から白雲岳方面を撮影したものですが、その時は奥に見える山が白雲岳と思っていましたが、そうではなく、更に奥に鎮座しています。その模様は、次回お伝えしたいと思います。

ついに白雲岳野営指定地へ

時間が遅くなったため、この分岐点からスピードを上げながら、テント場へ向かいます。ところが、なかなかテント場や山小屋が見えてきません。

ルート間違いはしていないので、焦りが募ります。子供もそろそろ限界なのか、「まだなのー」攻撃を連発してきます。

不安を抱きながら20分ほど歩き続け、突然視界に入ってきたのがこの風景です。

白雲岳避難小屋
白雲岳避難小屋

白雲岳のテント場は、山の向こう側にあり、分岐点からは山裾を迂回しながら下っていく、というロケーションだったため、中々、視界に捉えることができなかった、ということのようです。

この避難小屋は、今回の登山の前年である2020年に改築されたばかりで、2021年は改築後最初の登山シーズンになります。

カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)で突然登場した人工物、一目見ただけで山小屋と分かります。そして、途轍もなく安心しました。

白雲岳のテント場
白雲岳のテント場

そして、避難小屋の隣に、テント場も見えてきました。

「やったー!テント場だぞ!」

思わず、子供と一緒に叫んでしまいました。このテント場は、それ位、遠く、時間がかかりました。

でも、よく見ると、既に相当の数のテントがはられています。20以上はあるでしょうか。果たして、辿り着いても、テントスペースが残っているのか、新たな不安を抱きながら、更に歩みを進めていきます。

ここからテント場までは下り道なのですが、そこそこ傾斜があり、疲れ切った足には酷な道でした。最後の踏ん張りと思いながら、歩いていると、何やら大きなものが目に入ってきました。

エゾシカとの遭遇

エゾシカとの出会い
エゾシカとの出会い

そうです。私たちが目にしたものは二匹のエゾシカでした。

立派な角を生やしており、草を食べているのか、最初は下を向いていましたが、私たちに気づき、こちらを凝視しています。

思わず、こちらもシカを凝視してしまいます。お互い見つめ合って、どれ位時間が経ったでしょうか。彼らはまたソロソロと動き出します。

2023年シーズンは、このテント場にヒグマが断続的に出没しました。ヒグマとバッタリ出会ってしまうと身動きが取れなくなる、という話を聞きますが、よくわかりました。思わず見つめてしまいます。

エゾシカと見つめ合う
エゾシカと見つめ合う
エゾシカアップ
エゾシカアップ

しばらくすると、彼らは移動していきました。

野性のシカを見るのは初めてですし、ここまで接近したのも当然初めてです。今回の登山で貴重な体験をすることができました。

白雲岳テント場に到着

18時を回って、やっとテント場に到着しました。

大慌てでテントを張り、食事の支度をしますが、夕食のハンバーグカレーが出来上がった時は、もう既に真っ暗。ヘッドランプをしながら、子供と爆食いしました。

食事の準備をしている間に、テント場の近くに、再びシカが現れました。テント場を遠巻きに眺めている感じでした。ひょっとしたら、食料を狙っていたのかもしれませんね。

そして、その日はそのまま爆睡となりました。

時間読みが今一つで、到着時間が大幅に遅れるなど、反省点もあった初日となりました。また、とても疲れた1日でした。

翌日、ついに白雲岳にチャレンジします!

つづく

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この記事を書いた人

北海道暮らしの50代。
妻と子2人の4人暮らし。

アウトドアにハマり出したが、コロナ禍で停滞。

低山から高山縦走まで幅広く楽しむ登山や
原流域での渓流釣りを中心にアウトドアライフ
を楽しみ、、皆様にもお役立つ情報を発信して
いきます!

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