【登山初心者卒業へ】白雲岳へのソロ縦走《Day2》

白雲岳の勇姿
目次

2日目スタート

早朝に野営地を出発

モルゲンロート
モルゲンロート

2日目は強行日程のため、早起きをして活動開始。
これから進んで行くお鉢平方面に聳える熊ヶ岳にはうっすらとモルゲンロートが見えます。

簡単な朝食後、テントはそのままにして白雲岳を目指して出発します。

天気は良さそうですが、どんな一日になるでしょうか。

テントの取扱いについて

今回の山行では、テントを収納してザックに入れて移動するのか、そのまま存置して帰路に回収するのか、かなり迷いました。

テント収納は普通な流れですが、重い荷物を常に担いで行くことになります。一方、存置していく場合、テントが風で飛ばされないだろうか、荷物は大丈夫だろうか、など様々な不安要素があります。

結局、テントは置いていくことにしました。
今回の行程はスピードが重要となることから、テントの貼り綱をしっかりした上で、施錠をしておくという対策を講じてテントを帰路回収することにします。

しばらく進み、テン場を振り返ると、自分のテントがしっかりと確認できます。
まだ早い時間のためか、結構多くのテントがありますね。

裏旭野営指定地を望む
裏旭野営指定地を望む

お鉢平を目指して

熊ヶ岳の斜面を登り、その後、まるで火星のような台地を通り抜け、間宮岳分岐に到着しました。

イスが壊れかけですが、こうした設備があるだけでも大変ありがたいです。
ここで、休憩を取ります。

写真は分岐点の休憩所から後を振り返って撮った写真です。荒涼たる雰囲気が伝わるでしょうか。

間宮岳分岐から旭岳方面を望む
間宮岳分岐から旭岳方面を望む
分岐点の標識
分岐点の標識

イスに比べて少々立派な案内標識ですが、間宮岳分岐は旭岳山頂と北海岳山頂のほぼ中間になるようです。
でも、かかる時間は旭岳方面が100分で、北海岳方面は半分の50分。
やはり、旭岳への急登はかなり時間を要するみたいです。
ここから北海岳方面は緩いアップダウンが連続する程度なので、足腰には優しいはずです。

お鉢平を望む
お鉢平を望む

間宮岳分岐付近からお鉢平を見下ろせます。

中心部の特徴的な山頂の山は黒岳です。その左の小さな頂はご来光ポイントの桂月岳でしょう。
さらにその左は陵雲岳で、見切れていますがその左には北海道第二の高峰、北鎮岳があります。

お鉢平は相変わらず巨大です。これだけスケールの大きな景色は大雪山登山の醍醐味です。ここに来ると、大雪山の中に入ってきた!という気持ちになります。でも真夏の時期を迎えていることもあり、若干緑が増えてきて、寂寞とした感じが柔らかくなっている印象です。

下の写真では、次のポイントとなる北海岳を中心に据えてみました。

山の稜線が登山道となっており、高低差があまりないことが見て取れるのではないでしょうか。

白雲岳へ

このさきは緩いアップダウンを繰り返しながら稜線の登山道を進んで行きます。

ここは非常に歩きやすいルートで、心に余裕ができます。
そうすると周りの風景や道端に咲く可憐な高山植物に目が向かうようになります。

この花はイワギキョウでしょうか?。お花は全く分からないので、自信がありませんが、とても綺麗に咲いています。

イワギキョウ?
イワギキョウ?

ハイキング気分で進んでいくと、あっという間に北海岳山頂に到着します。ここは黒岳方面と白雲岳の分岐点となっている場所です。

何度か来ていますが、いつも風がある印象です。お鉢平や大雪の山並みを一望でき、一方で白雲岳方面も望める場所で、私の大好きなローケーションです。

北海岳山頂アップ
北海岳山頂アップ
北海岳山頂からお鉢平を望む
北海岳山頂からお鉢平を望む
間宮岳方向を望む
間宮岳方向を望む

ここからは、白雲岳方面に向け、北海岳を下っていきます。

下りは比較的緩やかで、その後は平坦な道が続きます。まるでハイキングコースのような登山道です。そして、大雪山の広大さが分かる素晴らしい道です。

ここをどんどん進んでいくと、向かうべき白雲岳の勇姿が間近に迫ってきます。

白雲岳の勇姿
白雲岳の勇姿

こちら側から見ると岩だらけの山ですが、登山道を登るときの雰囲気は少々異なります。ちょうど山裾を迂回しながら進み、この地点の真裏くらいのところに白雲岳分岐点があります。

目標がいよいよ近づいてきました!

白雲岳山頂へ

白雲岳分岐点で荷物をデポし、山頂へ向かいます。

前回の反省で、山頂手前の岩場を乗り越えていくには荷物が邪魔になるので、ザックを置き、最小限のミニザックで登りました。

幸にして、私のオスプレーは、天蓋部分がミニザックとして分離可能なので、そこに必要な荷物を詰めて出発しました。

白雲岳のお花たち

山頂アタックまでは、緩い上り坂を進んで行きます。

途中、ここにも可憐な高山植物がいました。

最初の写真はヨツバシオガマでしょうか?今ひとつ自信がありませんが。。

次の写真は、毎度お馴染みのチングルマです。
やはり、可愛らしいですね!大好きなお花です。

ヨツバシオガマ?
ヨツバシオガマ?
お馴染みのチングルマ
お馴染みのチングルマ

再び白雲岳山頂に立つ

山頂手前の岩場は本当にかなりすごいのですが、登るのに真剣で途中の写真を撮ることはままなりません。

ここを突破するとそこは山頂。

時期が8月なので、有名なゼブラは無くなっていますが、大雪山の旭岳近辺をパノラマできる、本当に素敵なスポットです。

この地を踏んだのは2回目ですが、何回でも来たいですね。来るのは少々大変ですが!

白雲岳山頂にて
白雲岳山頂にて

前回の登頂は子供と一緒でしたが、ソロ登山でここまで来るのは孤独ですね。

でも、子供とワイワイ言いながら登るのもいいですが、一人自然や自分と向き合いながら山に分け入るのも、なかなか良いものです。孤独をそのように捉えることができれば、ソロ山行を十分楽しむことができそうです。

そして帰路へ

北海岳へ

白雲岳山頂をピークハントした後は、ピストンで戻っていきます。

来た道を戻るので山行的には楽ですが、このルートは北海岳に向かう方向もとても素敵な景色です!

北海岳方面を望む
北海岳方面を望む
北海岳山頂間近
北海岳山頂間近

裏旭野営指定地(裏旭キャンプ指定地)に到着

北海岳に戻り、稜線に沿って間宮分岐を経て、無事、裏旭野営指定地、裏旭キャンプ指定地に戻ってきました。

心配だったテントも風に飛ばされることなく、しっかりと私を迎えてくれました。

裏旭キャンプ指定地に戻る
裏旭キャンプ指定地に戻る

予定ではここでお昼頃で昼食にするつもりでしたが、だいぶ遅くなってしまいました。急いで、テントを片付けながら並行して昼食のパスタの準備をします。

夜の間は枯渇していた水場も昼間は流れが戻っています。

昼食後、休憩の間もなく最後の難関、そして最大の難関、旭岳急登に挑みます。

旭岳山頂への急登

前日の下りは、あまりの急角度とザレ場で転ばないよう慎重に降りてきましたが、登の場合、その反対に恐ろしいほどの急登になります。

ザレていて足場が悪いので、急登をまっすぐ登っていくことは難しいです。
枯れた水の流れが残っており、そこを登っていくのも手ですが、私はジグザグ歩行でゆっくり登っていきました。

それにしてもこの急登は長い上に急角度なので、体力的に非常に厳しかったです。
なので、写真を撮影する気力もありませんでした。。。

裏旭には何度も来ていますが、この斜面を登るのは初めてです。
経験値を積んだ気がしますが、侮れない大ボスでした。

旭岳下山

苦しい上り坂を終え、再び旭岳山頂に戻ってきました。

この日はお鉢平方向は晴れ渡っていましたが、山頂か姿見方面はガスがかかっていました。旭岳山頂では、なかなか完全に晴れていることはありませんので、半分晴れているだけでもありがたいです。

旭岳山頂に無事戻る
旭岳山頂に無事戻る
山頂から姿見方面を望む
山頂から姿見方面を望む

ここからは、急いで下っていきます。予定よりも遅くなっており、時間が気になってきます。

旭岳の姿見方面は登山を重ねてきたので、コースや斜面の特徴はだいたい覚えています。それでも、急いで降るとなると、足にはきますし、滑りますし、結構大変でした。

長距離で高重量の山行をしてきたせいか、最後の方は足裏が痛くなってきました。
登山靴は登山を始めた時に買ったもので、ソールも少し柔らかい感じです。

本格的な登山靴はソールが固いものが多いのですが、その理由が分かった気がします。そろそろ登山靴のステップアップが必要かもしれません。

それでも、何とかロープウェイ姿見駅に到着し、下りのロープウェイに乗り込みました。

乗ってから気づいたのですが、この便が本日の最終便。非常に危ないところでした。。

まとめ

ロープウェイに何とか滑り込み、今回の強行ソロ登山は無事に終えることができました。

卒業記念として、ソロテント泊縦走にチャレンジしましたが、自らの登山レベルが着実にアップしていることが実感できました。

一通りの経験を積んできたことで、ある程度余裕を持って行動することができたと思います。一方で反省点としては、

  • 時間管理
  • 荷物重量の軽減、道具の取捨選択
  • 縦走に耐えうる登山靴の導入

こういった点は、これからの登山で何とかしていきたいと思います。

新たな登山ライフに向かって歩み始めます!

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この記事を書いた人

北海道暮らしの50代。
妻と子2人の4人暮らし。

アウトドアにハマり出したが、コロナ禍で停滞。

低山から高山縦走まで幅広く楽しむ登山や
原流域での渓流釣りを中心にアウトドアライフ
を楽しみ、、皆様にもお役立つ情報を発信して
いきます!

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